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自分の分身として [ひぐらし硯 本のこと]

池袋リブロの地下の通路を通り抜けようとしたら、子供たちの笑顔。つい立ち止まってしまいました。

「チャレンジ小学国語辞典」を付箋いっぱいにした子供たちのポスター。写真をお見せできないのが残念です。昨年から、辞書引き学習は注目されているようで、電子辞書から紙への回帰をしている学校もあるとか。

きっと、使っていくうちにだんだんと自分の一部になっているのが楽しくて仕方ないんだろうなと、ついこちらまで笑顔になっちゃいました。

わたしにも、自分の分身のような本があります。


201004201902000.jpg東京の、本を扱っている場所はほとんど(一部残念ながら紹介されていないところもありますが)紹介されている本です。これで2代目。最初のものは後輩社員に参考にしてと、あげちゃいました。

初めて人文書を担当するときに、上司に他の書店に行って勉強することを勧められ(というよりも、命じ?られ)あげられた何カ所かの書店を勉強しに行っていたのが、いつしか習慣になって、このような本屋さん紹介本が出たときはメモ代わりにちょうどよかったと思ったのを覚えています。

付箋をして、紹介されていないところを余白に書き、紹介店にも自分の感想を書いていました。本が膨らむたびに達成感もあり、まだ、ここも行っていなかったと目標も出てきたり、新店のレイアウトを書いて挟んでおいたりと、余白が足りないなと思うほど使っていました。

だから、よく、本にラインマーカーひいたり、感想書いたり、ページを折る人の気持ちがわかるのです。
そうしていくごとに、自分の分身になっていくのですね。使うために生まれてきた本。これも本です。

勤務中お話するような時間もないし、その後輩にどうしても伝えなきゃなということがなければ、1代目もおそらくずっと持っていたと思います。だって自分の身体の一部だし、それはお金に替えようもないから。

本は自分のためにあるもので、他の人に譲るために本は読むわけではなく、自分のために使ってほしいし、それをずっと大事にしてほしいと思っています。

ですので、買取の際に、説明させていただくなかで、「お料理の本や手芸の本で、敷居が高いか、タイミングが悪くて挑戦できなかった本を買取したい」とお伝えしているのは、その方には「分身」になれなかった本かもしれないけれど、もしかして、誰かの分身になれる本かもしれないと思うからです。

そうして本をつないでいきたいなと思っています。

本当にそんなんで、商売できるの?と、いつも言われてしまいますけど、それが願い。理想です。
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