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Forset&me 04 [新着ごあんない(本)]

だんだんと寒くなってきました。
日の光の暖かさもつかの間に、夕暮れになると風もチクリとして冷たく感じます。

雑司が谷の坂道もなでるような風が吹くだけで、ケヤキ並木の葉っぱが浮世絵の雨のように斜めになって降り出します。音を立てて降ってくるので、本当の雨かしらとふと店窓を覗くと、地面に落ちていた葉っぱまでがくるくると踊りだしていました。勢い余った葉っぱが、たまにお店の中にも飛び込んでもきます。

今までは、仕事先も住んでいるところも大きな建物の中で過ごしておりましたので、目の前で季節が変わっていくさまを見続けていると、あまりにありのままで、強くあけっぴろげなものだと、季節というヤツはなんともすごいものと、うっかり上目線な感じで言っちゃってますが、人間が自然の力にはあらがうことなどどう考えてもおかしなことだと痛感します。

そんな中で届いた便り。

CIMG4396.JPG本とコーヒーのお店、麦小舎。遠くからいらしたお客様に、ちょっとした御土産になるようなものをということで、ゆっくりと時間をかけながらもコツコツと作ってきた小冊子。リトルプレスです。

柳沢小実さんのリトルプレスの本にも紹介されておりました。実はここの開店の時に頭に浮かんでおりつつも、当時は03が出て久しく、新号予定もない状態でいたので、諦めておりました。お店のあれこれに流されて、すっかり忘れておりました。

先日のこと、ご来店の方に「『Forest&me』の新号出たのだけど、このお店にあうのではないか?」という問いかけにさえ、うっかり、ん?と思っていたくらいです。まあ、打てば響く方でもないので、いつものことなんですけど、時に記憶というものは、脳内のどこか間違えた網棚にひっかけてしまったとたん、その掛け位置がおかしくなってしまい、名前を正しく言ったつもりで何度も間違えているってこともあります。

「Forset & me」フォレストアンドミー(通称:フォレミ)を見ていると、地方での暮らしというものの優雅さを羨ましく思えます。たまに、雑誌や本などでも、地方での暮らしをされている作家さんのご様子など記事になっております。掲載されている文章や写真など見ていると、時間に追われることもなく、自分の暮らしが自分の軸で動いているのではないだろうか、とか、質素だけどおしゃれだとか、でもすてきだとか、しまいには自分が思い描いている理想の暮らしというものを勝手に口にして羨ましがってしまっているのではないか?と思うくらいです。

でも、そこには、きっと今目の前にあるような、ケヤキの木を丸裸にしてしまうような強い風も吹くのだろうし、掃いても掃いても増える葉っぱも、背を丸めて歩く人々も、そんな風景よりもさらに厳しく、だからこそ、何が大事なのか守るものもわかっているのかもしれず、そうしたことを抜きに、ただその羨望だけを抜き取って想うことは、ナシだろうなと思います。

だからこそ、やさしげな表情のある冊子ができるのかもしれません。

「Forest&me」¥525 (アトリエ麦小舎)[本]

リトルプレスだけを集めてのご案内ページも作りました。[本]
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