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宝島の大百科シリーズ [ひぐらし硯 本のこと]

案外というか知られたくないこともあるのでしょうが、出版社は増刷するたびに、
微妙に本の中身を変えているということがあります。

意外に知られていないし、知られたくないことがあるんですね。だから、言わない。
これ売っている側も知らせてもらえなかったりすることあるんです。

理由はいくつかあります。

1 初版初刷に間違えた。
2 紹介している記事の部分とズレが生じてきた。(特に店舗の連絡先変更や閉店情報など)
3 著者が希望した。
4 増刷時で中に掲載されている人間(組織)に確認してOKをもらえなかった。

書籍も常に情報を更新しているのです。今のネットよりはずいぶんと遅い更新ですが。

これとはまた別の意味で、好評だったのですが諸事情あり、何度か目の増刷する時期も逃したりして、
今さら増刷ってわけにもいかないよね、くらいの歳月を経た時、結局「新しい本」ってことでいきますか!
と、出版にこぎつけるってものもあります。

これなどはわりと、典型かもしれません。

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to be or not to be [ひぐらし硯 本のこと]

やっと2月になり、だいぶ、落ち着いてきたのですが、わたしはまったく落ち着かず。です。1月に、無理やりというか、半ば、強引に開店を決めてしまったので、そのツケを今払っているような心境いや、まさに現実に起こっていることです。たくさんの問題を保留にしたまま踏み切ったのは、いつまでたってもその問題は解消できないかもしれないし、やってみないとわからないと思うようになったから。

ひとつは、新刊と古書の並列販売をする方法です。

実は並列販売している書店さんはわりと多くあります。多くは「古書」と外目でわかるものです。
新刊はやはり新刊書店のように手にとって自由に見られます。

シールやハンコで分けられている場合は別の場所にあり、一緒の場合はカバーやグラフィン紙がかかっていて自由には見られないようになっています。ただ、そういう古書の場合は定価販売のものよりも、希少性のあるものだったりするので、もともとが違う生き物ような気もしています。

なんとか普通に楽しめる方法はないものなのか、と思っていました。

そうしたことで、わりとフランク?にというか、混ざった感じの棚を考えました。
それをやってみたかったのですが、そうした反面、開店準備からずっと悩んでいたことがありました。

それは、古書よりもいただく新刊書の状態が気になることです。

決して誤解のないように言いますが、必ずしも悪いものを送ってきたという話ではないのです。確かに新刊書店ではOKラインだと思っても、古書と合わせるとどうなのか。今の棚では、それくらい微妙に古書も古書ではないということなのかとも思います。

でも、それはゆくゆくは店舗での保存状態の問題にもなっていくだろうとも考えているのです。

新刊書店にいたときはなるべくきれいな本を提供したいと思っていました。厳しく確認をしていました。ちょっとでもおかしいと電話、また電話で、何度か取り替えてもらったこともあります。その反面、既刊販売での時には、ちょっとその査定も甘くならざるをえないというのはありました。というのは、結局のところ「本は天下のまわりもの」であるという宿命があったからです。

本が啓蒙というだけのものじゃなくなってきたとき、今だからこの本のこの中身は楽しい、その楽しさをここ3年、5年単位でわかってくれれば命を終えてもいいんじゃない?というものもあります。たぶん、それは「サブカルチャー」と言われるジャンルに多くあるように思います。

読み進んでくたくたになって、「ごちそうさま」と言われる本は幸せだと思います。
それならくたくたになったほうがいいさという著者(出版社)の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
なんだかそういう気がしてならないのです。

でも、定価で買う以上はきれいな状態のものを買いたいというのは、世の情けかと。

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ということで、やはり新刊(これから「定価販売の商品」略して「定価商品」ということにします)は新刊らしく、しなければ、いけないのではないか?と疑問がよぎり、こういう結果に至りました。

近い未来、定価商品はかなり少なくなっていくでしょうし、それをみんなでうまくどのようにまわしていくのか?ということを考えなくてはならないのかもしれません。

特に、図書館のオーダーにもあがりにくい本の場合。といっても、日本人の人口は少なくなれば、当然他の経費も削られるように、図書館の経費も確実に落とされるはずですから、ますます、町の本屋さんはどうあったらいいのか、お客様と一緒に模索していかなければならないように思います。

定価商品、また、希少性の高い定価外商品にはカバーをかけていくことにしました。

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書店員は二度舌打ちをする。 [ひぐらし硯 本のこと]

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書店で嫌なものチャンピオンは、穴のあいた本です。

入荷すると、絶対に、いや100%、十中八九・・・ってみんな同じ意味でした、書店員は舌打ちするのです。それも二度。確実に言えますが、棚に入れて、平台に置いて、ものの数分でその穴のどこかが破れるか折れます。運よく売れたとして、追加する。時間の経過とともに入荷の時点で折れるものがやってきます。バックヤードで「っち」とライターに火を付けたような音がします。大概舌打ちです。

難アリ装丁は増刷時に変更することが多くあります。でも装丁のデザイナーさんや作家さんがNGであれば、そのままに。この本は確かかなりの増刷まで穴あきでした。巡ってくるものは結構折れがあり、その度また・・・「っち」という音が・・・。でも、穴なしよりも穴ありの装丁のほうが魅力があるからしょうがない。

初版で折れナシは奇跡です。

小さなお店とはいえ、やはり危険・・・透明カバーをかけて棚に。

そういう裏の話は山ほどあります。
本は中身だけじゃなく、本の周りにはさまざまな物語があって、そこにも価値が生まれます。
不思議ですね。

(在庫は1冊のみですので、売り切れの場合はご了承くださいませ)
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