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手芸の友 [ひぐらし硯 本のこと]

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「手芸の友」は、手芸業界(というのがあるのかわかりませんが)にはメジャーな雑誌らしく、過去にはテレビ番組を持っていたようです。

今回、まとめてお譲りいただきました。全部で70冊くらい。ある程度、連載なども楽しんで読める程度の冊数となっております。

パラパラとめくっておりますと、わりと斬新というか、手芸作家と呼ばれる方々も大御所(例えば飯田深雪先生など)という感じよりは登場される方みなさん若手の方が多く、もちろん扱っているものも、定期的に「新素材!」とかいう華々しい文字が躍りでていたりしています。

時には「洋風刺し子」!?なんて文字見て・・・あああ、「キルティング」かぁ~とか間の抜けたような発見をしたり、思い出せば、針金を液にくぐらせて花びらを作るセラフラワーとか、網目の板にビニール素材の糸を編むようにくくり手提げをつくったりとか、子供のころに自由研究でやったことあったな~と、うっすらと記憶がよみがえります。

そのころは、近所の必ず歩く範囲に手芸屋さんやら仕立て屋さんがあって、そこで、新素材や新しい道具などが載ったカタログやチラシを片手に、母親なども、やってみようかしらと購入したり、話をするついでに、勝手に子供は寸法を測られよそいきの服などつくられたりしていたものでした。

とにかく、新進気鋭の手芸作家から、近所のおばちゃんに届くという、そのすそのがすごい。すそのが広いゆえの「先端」なのかもしれないし、これって競技人口を云々いうときに似ているのではないか?と思ったりしました。

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CIMG5258.JPGこちらもページをめくりながら気がついたのですが、実際のお宅が写っていることはなく、すべてがセットってところも、どことなく当時の女性の望んでいるものを体現しているように思いました。

まだ「物」がいくつあるか、なにがあるか、そちらの方がとても重要だったのかもしれません。

とにかく、なにしろ裁縫基礎力が現在の女性と違うので、レベルがちょい高い!それだけでも十分楽しめます。

1冊でも十分ですし、くわしくリストに全部入れられませんでしたが、連載のものでも楽しめる記事が多くあります。世界の民族刺繍などの特集もあったりなので、もし複数冊ご購入ということであれば、おまとめ買いの冊数で値下げもさせていただきたいと思います。

とにかく、手芸や民族刺繍などに興味のある方、お問い合わせください。

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ひねる、ひねるとき、ひねりたい。 [ひぐらし硯 本のこと]

「ひねる」って言葉、ご存知ですか?

古書業界の用語で、特別な価値を持たせるために値を高めに設定するという行為。と、言いきっちゃっていいものかしらん。変わった値つけと見られることもありますが、マニア向け商材ということで市場を見据えて値をつけることもあります。(わたしはできてませんけどね)それでも、本に自分基準の値がつけられることが古書の世界では可能です。だから古書は楽しい。

「高い」「安い」というのは買う側だけにあるように見えますが、古書の場合、値をつける側にも「高い」「安い」というなにかしらの線引きがあり、値段をつけるときに大事なものだという意味をつけるためにそれに見合う価格をつけます。

本当は、自分の価値基準からこれをと思う値段をつけられたらいいのにと思うのですが、もう一人の自分が冷静に、おいおいと肩をたたきます。というのも、わたしが心惹かれるものというのが、ことごとくダメな本だからです。

と、いって、本を紹介するのはもうしわけないのですが、この本が、このわたしを悩ませているニクイ奴。

CIMG4130_copy.jpg『父と子のサーキットの狼ぬりえ 公道グランプリ編 』[本]

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『すすきみみずく』再入荷 [ひぐらし硯 本のこと]

CIMG3810.JPG先日のみちくさ市の時に、商店会の会長さんから、昔の「すすきみみずく」というものを見せていただきました。円筒のプラスチックケースに大事そうに入っていました。

そもそも、すすきみみずくの由来ですが、

病気の母親の看病をしながら暮らしている久米(くめ)という娘は、貧しくて薬も買えずにいながらも、鬼子母神に欠かさずお参りをしていたら、気の毒に思った鬼子母神が蝶になって、すすきみみずくの作り方を久米に教え、それが飛ぶように売れ、薬も買えるようになり母親の病気を治したという民話から来ています。

もちろん、今でも、鬼子母神のお祭りの際には境内で売られていたり、この界隈でも常時とりあつかっているお店もあります。

「昔のはちょっと肩の張りが違うんだよね」と会長さんはおっしゃっていました。

小さな違いに、大きく揺さぶられた心地がしました。

この出来事を言い表すのに、きっと賢い人だったら、もっと上手に、難しい言葉や原稿用紙1000枚分くらいの説明で、みんな納得させることもできちゃうんじゃないかなと思うと、言葉足りない自分に残念です。

小さな違いは、あまりに普段のことすぎて、いや普段だからこそその違いは大差のないこととして、時間の流れるままにおいてけぼりにされがちです。それはどんなに大きな声で「違う」と言っても、ごくごく「いつものこと」なのです。大差ないことで、大事なこととだと大きな声でいうほどのものじゃない。

だって普通のことだもの。それも当然。ほんとに当たり前のことなのです。

いつものことって、簡単だけど難しい。

大事なことが、本当に大事なことだと気がつくのは、それを失ってからなのかもしれません。


ということで、豊島区親子読書会から発行している『すすきみみずく』をご案内いたします。

『すすきみみずく』 豊島区親子読書会 ¥300

30年前くらいの親子読書会の親子さんたちが、すすきみみずくの民話を版画紙芝居にしました。それが元になっています。

わたしは、この絵が可愛いと思いました。

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『切手帖とピンセット』追加ご案内 [ひぐらし硯 本のこと]

CIMG3264.JPG『切手帖とピンセット』のサイン本をまたいただきました。

通信販売も承っております。[本]

たまに同じものを扱っているような本がありますが、どうにも「ちょっと違うのだけど」と思う本があります。ついそんなときに使い勝手のいい言葉が、「女子目線」です。「女子目線」という言葉を使うのもどうなのか、一応女子である自分が言うのも変だと思いますが、言ってしまいます。

例えば、「女子目線で選んだ~」などという時に使います。つい性別で分けるとわかりやすいし、実際、その「違うな~」の本は男性の方が編集されたりしていることもあり、妙に自分でも納得してしまうことも多いのですが。

なんでだろ。
本当のところ、どうなのでしょうか。

性別なのか、年齢なのか、環境なのか、不思議です。
でも、同じものでも「ちょっと違うんだよな」もしくは「ピンとこない」はよくあります。
みなさんはどうなのでしょう。そういうこと、男性の方にはあるのでしょうか?それも気になります。



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『いろは』のこと [ひぐらし硯 本のこと]

CIMG3009.JPGこちらも開店当初にご案内したのですが、こんどは詳しく今一度。『いろは』は海月書林の市川さんと小山さんの共同編集で出されている雑誌です。創刊号は品切れとのことですが、店頭ではご覧いただけるようにしています。

ほとんどの「暮らし系」(この言葉が当たっているのかどうかわからないのですが)の雑誌って、中心が雑貨であったり、お洋服であったり、本(古書)が話の中心になることはあまりないのです。本だけの雑誌はありますが、ほどよい距離感のある雑誌は、CIMG3010.JPG実はあるようでなかったりします。残念だけど、暮らしは「衣・食・住」だし、本っていうのはよこっちょかもしないな~。

でも暮らしをより愉しめるお手伝いが本にはできると思います。今着ているお洋服がどういう流れで自分の手元に来たのか、その飾りはどういう飾りでどういう人が考えたデザインか、ごはんに含まれている栄養素や一番おいしそうな盛り付けの方法や、今座っている椅子に至るまで、物語があってそれを紡ぐ本があります。

別に誰かに教えるためのものじゃなくても、誰かに褒められるためのものじゃなくても、知っているだけでいいと思える。ものにあふれているなかでも、何が大事かもわかるように思います。

だから、好きです。『いろは』

『いろは』 2号・3号 各¥850
『いろは』 4号・5号 各¥840

通信販売も承ります[本]
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ていねいな暮らし [ひぐらし硯 本のこと]

サイン本で店頭にお出しすることが多いためなのか、
最近、お客様に聞かれるのは、「サイン本は定価ですか?」ということ。

そうですよね。そうだった。

当店では、直接出版社で仕入れたものは定価販売にしています。古書でサインが入っている本を買取した場合は、少し、その分のお値段をいただいております。ちょっと意味わからないと思われると思います。どれが古本か、新刊なんか、わからないと言われることもあるかもしれません。

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苦い思い出 [ひぐらし硯 本のこと]

CIMG2540.JPGこの2冊。初めてのお勤め先、つまりは書店員時代のこと、入社して数年たって初めて、小説やそのほか「文芸書」と一般では呼ばれるジャンルを担当させていただいたときのことを思い出します。

初めてだらけで右も左もわからない新人時代。『シャングリラの予言』に出会いました。

「エスクァイア」日本版の連載の書籍化で、もちろん「エスクァイア」も本当によく売れていた雑誌でしたので、注目度も高かったと思います。ただ、わたしはそれまで長くお料理の本を担当したりしていたこともあり、まったく、そのテのジャンルの予備知識がありませんでした。

とはいえ、当時でも「変わった本屋さんだね」と評されるようなところにお勤めを決めたのだから、みな暗黙の了解で、みんなうちのイメージわかってきているよね、好きだよね、ということで入ってきている人ばかりなわけで、まさか知らないって!と、先輩方もショックを隠しきれないものがあったかもしれません。

見かねてやんわりと「この本は手前に置くほうがいいよ」と指導された記憶がよみがえりました。

それぞれのお店には個性があり、それを伝えるのは一番にどの本をどうやっておくのかなのだと、そのときようやく頭の中がつながったように思います。元来の趣味良さと混じってうまく棚に本を売れるように並べられる、勘のいい子はたくさんいましたが、わたしは少し、いや大分、鈍い子でした。

それに、「続 シャングリラの予言」の装丁。写真ではわかりにくいですが、1枚のカバーを両方向に間隔をあけ折ってあり、赤い部分の裏面が見える印象的なつくりです。これ、今、流通に乗せることできるのでしょうか。数年前、このような装丁で本を出そうと思ったら難色を示された出版社さんがありましたが。どうなんでしょう。

新刊書籍は、触れた瞬間、指先に、作った方の息遣いまで伝わったりして、何時間でもいられるほど楽しいのですが、古書だって、見たことも触れたこともないというものを、手にして新しい発見もあれば、今まで自分が目に触れてきたものたちが一気によみがえることもあり、感動的です。

新刊書にも古書にも、それぞれに異なる出会いがあってどちらも楽しいです。
それが苦い思い出であったとしても。

『続 シャングリラの予言』 立川直樹 森永博志 東京書籍
『シャングリラの予言』 立川直樹 森永博志 講談社

お値段は店舗確認となります。また1点ものですので、お品切れの場合はご了承ください。

他にも多くの古書が入荷しております。

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自分の分身として [ひぐらし硯 本のこと]

池袋リブロの地下の通路を通り抜けようとしたら、子供たちの笑顔。つい立ち止まってしまいました。

「チャレンジ小学国語辞典」を付箋いっぱいにした子供たちのポスター。写真をお見せできないのが残念です。昨年から、辞書引き学習は注目されているようで、電子辞書から紙への回帰をしている学校もあるとか。

きっと、使っていくうちにだんだんと自分の一部になっているのが楽しくて仕方ないんだろうなと、ついこちらまで笑顔になっちゃいました。

わたしにも、自分の分身のような本があります。


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職人になりたい人のために。 [ひぐらし硯 本のこと]

CIMG2042.JPGこの中の写真とページレイアウト素敵です。
つい弟子入りしたくなるような気にさせる。
作り方もね。

タイトルの「オンリーワン」な当時の流行歌の影響力によっての編集があまりステレオタイプというか型どおりな煽りっぷりで、実際は弟子(職人)募集していなかったりと「あれ」と思うような部分もありますが、それでも、実際の職人さんの当時の内容が細かく取材されていますし、キャッチな部分が大きいだけで、ほんとはよい本。

『日本でオンリーワンになるためのハローワーク』 
ギル*バート編 ライブドアパブリッシング

とは言っても、十年やっていれば一人前になってなんでも!ってことになるのかといえば、さにあらず。
でも、不安な時代に手に職をと思う人はいるのではないか?と思っていたりして、お勧めしてみました。

他にもちょっと変わった本が入荷してまいりました。
そちらはご来店時に。どうぞ。

1点ものですので、在庫がなくなり次第販売を終了とさせていただきます。ご了承くださいませ。
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見返しの見返し。 [ひぐらし硯 本のこと]

本を美術館に押し込めようとか、そんなことは思ってはいません。でも、凝った作りの本を愛でるのは、なんって言ったらいいんでしょうか、普段の暮らしの中で、ちょっとした愉しみといいますか、映画「アメリ」だと豆の袋にすっと手を入れるような、いやはや、ロード第何章だかもわからないけど、なんでもないようなことが幸せなのです。

例えばこの本。CIMG1801.JPG表紙の絵が好きでした。装丁も。で、1987年初版の本(写真の本は3刷88年)ですので、経過として22~3年は経ているのでした。人間だったら、立派に成人ですね。

うっかりと本を1年2年のサイクルで見てしまいがちだけど、劣化?といいますか、風化具合といいますか、いいころ塩梅になっているというのか、漬かっているといいますか、(って表現がしつこいですね)20年30年時を経ての本というのを想像して本を作られていた頃もあったのだと、再確認しました。

もちろん今でもそうしているのだとは思いますが、作っている現場にいた、または売っていた側からふと顧みれば、大量に流通させいかに破損がないようにするか、ということに神経を注ぐといいますか、若干そちらの方にシフトしていたように思います。

そうそう、この本。
そういえば、見返しの見返しもありましたっけ。

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